その一層一層に「幸多かれ」と祈りを込めて
年輪のかたちをした、ドイツ発祥のお菓子バームクーヘンは、長寿や繁栄をお祈りするものとして最適です。ただ、このお菓子の「本格派」にめぐり合えることはなかなかないかもしれません。
金澤烏鶏庵の職人は断言します。「本物のバームクーヘンは、ずっしり、しっとり、としてなければいけない」。天来烏骨鶏の卵は、それを鮮やかに実現しています。
おめでたいときにこそ贈りたいバームクーヘンですが、その「祝う」お気持ちが、お菓子の形状だけに込められるのではなく、抜群の美味しさにも込められるならば、最高です。
烏骨鶏かすていら「しっとり」の秘密
元来、カステラは贅沢文化の象徴のようなもの。飽和するほどの砂糖を入れることが、転じて「ざらめ」になった、という話もあるお菓子です。
当店では健康志向を考え、更に「卵」を最大限に生かすことにこだわったために、甘さはギリギリまで控えるべき、という結論に達しました。
『砂糖の蜜』をもって生地をしっとりとさせる、カステラ本来の製造手法に逆らう流れは、開発を非常に困難なものにしてしまいましたが、試作に試作を重ね、菓子文化に長けた金沢独自の菓子技術を加味させることに全力を注ぎました。
その結果、ようやく生まれたのがこの「卵はたっぷり、甘さ控えめでしっとり」な特別な味わいの『烏骨鶏かすていら』なのです。